保育園へのお迎え後、玄関を開けた瞬間から始まる、嵐のような夕方の時間。「疲れた…しんどい…」と感じながら、夕食の準備、お風呂、寝かしつけと、息つく暇もないタスクに追われていませんか。ようやくご飯の準備ができたと思ったら、子どもはお風呂の前に寝ちゃう…。そんな毎日に、心が折れそうになっているママ・パパは少なくありません。この記事では、そんな戦場のような帰宅後の時間を少しでも穏やかに乗り切るための、具体的な対処法と時短家事のコツを、徹底的に解説します。
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- 子どもがお風呂の前に寝てしまう原因と具体的な対処法
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- 帰宅後の家事負担を劇的に減らすための時短テクニック
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- イライラを手放し、子どもと笑顔で向き合うための心の持ち方
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- 「完璧」を目指さない、無理なく続けられる毎日の工夫
保育園帰宅後が「しんどい」と感じる理由
- 子どもが疲れて機嫌が悪くなる
- ご飯やお風呂の前に寝てしまう
- 親も仕事終わりで疲れている
- 夕方から夜に家事が集中する
保育園から帰宅した後は、子どもも親も一日の疲れがピークに達する時間帯です。夕食・お風呂・寝かしつけとタスクが集中するため、多くの家庭で「帰宅後はバタタバしてしんどい」と感じています。
子どもが疲れて機嫌が悪くなる
保育園で目一杯お友達と遊び、新しいことを学び、たくさんの刺激を受けてきた子どもは、夕方には心も体もエネルギー切れ寸前の状態です。大人が思う以上に、集団生活は子どもにとって大きなエネルギーを消耗します。そのため、帰宅後の安心感から、溜まっていた疲れや眠気が一気に噴き出し、ささいなことで泣いたり、癇癪を起したりする「イヤイヤモード」に突入しやすくなるのです。これは決して、わがままを言っているわけではありません。
ご飯やお風呂の前に寝てしまう
子どもの体力が限界に達すると、眠気がすべての欲求に勝ってしまいます。「お腹すいた」と言っていたはずなのに、椅子に座ったままこっくりこっくり…。ようやくお風呂の準備ができたと思ったら、リビングで寝落ちしている。これは、多くのワーキングペアレントが経験する「あるある」です。この予期せぬ寝落ちは、計画していた夜のスケジュールを大きく狂わせ、親の焦りとストレスを増大させる大きな原因となります。
親も仕事終わりで疲れている
当然ですが、しんどいのは子どもだけではありません。親も一日中仕事に集中し、人間関係に気を遣い、心身ともに疲れ果てた状態で帰宅します。それなのに、家に帰っても休む暇はなく、第二ラウンドの家事・育児が待っているのです。自分の体力がゼロに近い状態で、子どものぐずりや要求に対応しなければならないため、心に余裕がなくなり、ついイライラしてしまったり、強い口調で叱ってしまったりするのも無理はありません。
夕方から夜に家事が集中する
保育園帰宅後の時間帯は、夕食の準備・食事・片付け、お風呂の準備・入浴、洗濯物の片付け、寝かしつけ、保育園の連絡帳の記入…と、やらなければならない家事・育児タスクが怒涛のように押し寄せます。限られた時間の中でこれらすべてをこなそうとすると、常に時間に追われ、精神的に追い詰められてしまいます。この「タスク過多」の状態が、「帰宅後がしんどい」と感じる根本的な原因なのです。
保育園帰宅後、子どもが「お風呂の前に寝ちゃう」時の対処法
- 帰宅後すぐに軽食や水分を与える
- お風呂と夕食の順番を柔軟に入れ替える
- 上手な仮眠のさせ方と切り上げ方
- 無理せず翌朝に切り替える勇気
保育園からの帰宅後、子どもが眠ってしまうのは自然なことです。無理に起こして機嫌を損ねるよりも、家庭に合った柔軟な対応を見つけることがポイントです。
帰宅後すぐに軽食や水分を与える
子どもが眠気に負けてしまう大きな原因は、エネルギー不足による血糖値の低下です。保育園でたくさん活動してお腹はペコペコ。そこで、帰宅したらまず、夕食に響かない程度の軽いおやつ(軽食)と水分を与えて、エネルギーをチャージしてあげましょう。
帰宅後すぐのおやつ例
- 小さなおにぎり
- バナナ半分
- チーズやヨーグルト
- おせんべい
これらをお腹に入れるだけで、眠気が少し和らぎ、夕食やお風呂までの時間を乗り切れる可能性が高まります。
お風呂と夕食の順番を柔軟に入れ替える
「夕食→お風呂」という順番に固執する必要は全くありません。その日の子どもの様子を見て、順番を柔軟に入れ替えてみましょう。特に、汗をたくさんかいた夏場や、帰宅時に眠そうでぐずっている日は、先にお風呂に入ってしまうのがおすすめです。
お風呂でさっぱりとリフレッシュすることで、目が覚めて機嫌が良くなり、その後の夕食をスムーズに進められることがあります。固定観念を捨て、その日のベストな流れを見つけることが大切です。
上手な仮眠のさせ方と切り上げ方
どうしても眠気が限界のようであれば、短時間の仮眠を許可するのも一つの手です。ただし、ここでダラダラと寝かせてしまうと、夜の寝かしつけに大きく影響してしまいます。ポイントは「15分〜20分程度で起こす」と決めることです。
起こす際は、「ご飯できたよ〜」「お風呂が沸いたよ〜」など、子どもが楽しみにしていることを伝えながら、優しく声をかけましょう。無理やり起こすのではなく、次の楽しい活動へ気持ちを切り替えさせてあげるのがコツです。
無理せず翌朝に切り替える勇気
もし、子どもが完全に深い眠りに入ってしまったら…。その日はもう、潔く諦めましょう。無理に起こして、泣き叫ぶ子どもと格闘し、親子で疲弊する必要はありません。服を緩めてそのまま寝かせ、翌朝シャワーを浴びさせれば良いのです。汚れた体で寝かせることに罪悪感を抱くかもしれませんが、一日くらい大丈夫。ママ・パパの精神的な平穏の方が、よほど大切です。
保育園帰宅後でも、子どもとの時間を大切にしながら時短家事をするコツ
- 夕食は「作らない」工夫をする
- 家事は夜に集中させず分散させる
- お風呂は親子のコミュニケーションタイムに
- 「完璧」を手放す心の持ち方
帰宅後は時間との勝負。家事を徹底的に効率化することで、心に余裕が生まれ、子どもと笑顔で過ごす時間を増やすことができます。
夕食は「作らない」工夫をする
帰宅後の時間で最も負担が大きいのが、夕食の準備です。ここをいかに短縮できるかが、夜の時間を制する鍵となります。平日の夜は「一から料理をしない」と割り切ってしまいましょう。
夕食時短の具体策
- 週末の作り置き:週末にメインのおかずや副菜を数品作っておけば、平日は温めるだけで食卓が完成します。
- ミールキットの活用:カット済みの食材と調味料がセットになったミールキットは、ワーママの救世主。15分程度で主菜と副菜が作れます。
- 調理家電に頼る:ホットクックや電気圧力鍋などを活用すれば、材料を入れてボタンを押すだけで、ほったらかしで一品完成します。
家事は夜に集中させず分散させる
「家事は夜にまとめてやるもの」という思い込みを捨て、朝や週末に分散させることで、平日の夜の負担を劇的に減らすことができます。
我が家では、洗濯は乾燥機まで夜のうちに回しておき、畳むのは翌朝。リビングの片付けは、週末にまとめて行います。平日の夜にやるのは、食器洗いくらい。これにより、子どもを寝かしつけた後に、夫婦でゆっくりする時間が確保できるようになりました。
お風呂は親子のコミュニケーションタイムに
お風呂を「体を洗う作業」と捉えるのではなく、「親子で遊ぶ楽しい時間」と位置づけることで、子どものお風呂イヤイヤも減り、親の気持ちも楽になります。防水のおもちゃを用意したり、シャボン玉をしたり、歌を歌ったり。遊びの延長で体を洗ってしまえば、時間も短縮できます。親子で一緒に入浴すれば、親自身の入浴時間も確保できて一石二鳥です。
「完璧」を手放す心の持ち方
最後に、最も大切なことです。それは、「完璧な親でいよう」と思わないこと。毎日手作りの栄養満点なご飯じゃなくても、部屋が少し散らかっていても、大丈夫です。子どもにとって一番の栄養は、ママ・パパの笑顔です。
「今日は疲れたから、夕飯はレトルトカレーでOK!」「洗濯物は畳めなかったけど、明日やればいいや」。そうやって自分を許し、ハードルを下げることが、結果的に心の余裕を生み、子どもに優しく接するためのエネルギーを温存することにつながるのです。
まとめ|保育園帰宅後の「しんどい」を乗り越える工夫
- 保育園帰宅後の子どものぐずりは成長の証でありエネルギー切れのサイン
- 親も仕事で疲れているためイライラするのは当然のこと
- 帰宅後のタスク過多が「しんどい」の根本原因
- お風呂の前に寝てしまうのは子どもの体力の限界
- 帰宅後すぐの軽食でエネルギーを補給すると眠気を防ぎやすい
- 夕食とお風呂の順番はその日の子どもの様子で柔軟に変えてOK
- 仮眠させるなら15〜20分で起こすのが夜の睡眠への影響が少ない
- もし深く寝てしまったら無理に起こさず翌朝に対応する勇気も必要
- 平日の夕食は作り置きやミールキットを活用し「作らない」工夫を
- 洗濯や掃除などの家事は朝や週末に分散させ夜の負担を減らす
- お風呂は作業ではなく親子の楽しいコミュニケーションの時間と捉える
- 何よりも大切なのは完璧な親を目指さないこと
- 家事が多少手抜きでもママ・パパの笑顔が子どもにとって一番の栄養
- 自分を許しハードルを下げることが心の余裕につながる
- 無理なく続けられる方法を見つけ心穏やかな夜を過ごそう