こんにちは。はたらくわ編集部です。
毎日の満員電車に揺られながら、「いっそのこと自転車で通勤できたらどんなに気持ちいいだろう」と考えたことはありませんか?健康のため、ダイエットのため、そして節約のために自転車通勤を検討し始める30代・40代の女性は非常に増えています。
しかし、いざリサーチを始めると、ネット上には「自転車通勤はやめたほうがいい」「絶対に後悔する」といったネガティブなキーワードが並び、不安になってしまいますよね。特に私たち働く女性にとっては、単なる移動手段としての機能だけでなく、会社での身だしなみや、仕事中のパフォーマンスへの影響、そして何より安全面など、クリアすべき課題がたくさんあります。
電動アシスト自転車ならその辛さは解消されるのか? 実際にどれくらいの距離までなら現実的なのか? そして気になる「痩せる効果」は本当にあるのか?
この記事では、自転車通勤に憧れつつも、失敗したくないと慎重になっているあなたのために、自転車通勤のリアルな実態を包み隠さずお伝えします。良い面だけでなく、厳しい現実もしっかりと直視することで、あなたが本当に自転車通勤を始めるべきか、それとも今のままがベストなのか、後悔しない選択ができるようになるはずです。
この記事でわかること
- 多くの人が「やめたほうがいい」と口を揃える5つの具体的すぎる理由
- 「痩せる」は幻想?自転車通勤のダイエット効果の真実
- 会社にバレたらどうなる?意外と知らない法的なリスクと労災の罠
- それでも続けたい人が選ぶべき「電動アシスト自転車」と「距離」の最適解
「自転車通勤やめたほうがいい」と言われる5つの理由

「こんなはずじゃなかった」と後悔して自転車通勤をやめてしまう人は、実は少なくありません。なぜ多くの人が脱落してしまうのか。その背景には、実際に始めてみないとわからない、想像以上の過酷な現実があります。ここでは、特に女性が直面しやすい5つのハードルについて、深掘りして解説します。
雨の日や夏の汗など天候によるつらさ
自転車通勤における最大の敵、それは間違いなく「日本の気候」です。春や秋の晴れた日は最高の気分を味わえますが、そんな日は1年のうちで驚くほど少ないのが現実です。
雨の日の絶望感と危険性
朝起きて雨音が聞こえた瞬間の絶望感は、自転車通勤者共通の悩みです。「カッパを着れば大丈夫」と思うかもしれませんが、実際はそんなに単純ではありません。
まず、雨の日は視界が極端に悪くなります。メガネをかけている方は水滴で前がほとんど見えなくなりますし、フードを被ることで左右の確認もしづらくなります。さらに危険なのが路面状況です。濡れたマンホールや白線の上は氷の上のように滑りやすく、ちょっとしたブレーキ操作で転倒するリスクが格段に上がります。
そして、会社に到着してからの処理も一苦労です。濡れたカッパをどこに干すのか、濡れた靴や靴下をどうするのか。朝から濡れた服のまま仕事を始めなければならない不快感は、想像以上のストレスになります。
真夏の酷暑とメイク崩れ
近年の日本の夏は、もはや「災害級」の暑さです。朝8時台でも気温は30度を超え、会社に到着する頃にはシャワーを浴びたかのように汗だくになってしまいます。
一生懸命仕上げたメイクはドロドロに崩れ、前髪は汗で額に張り付きます。会社に到着したら、まずはトイレに駆け込んで汗拭きシートで全身を拭き、着替えをし、メイクを直す…。この一連の作業のために、始業時間の30分前には到着していなければなりません。
さらに、日焼け対策も深刻な問題です。アームカバー、フェイスカバー、サングラスで完全防備すればするほど熱がこもり、熱中症のリスクも高まります。「健康のために始めたのに、紫外線で肌がボロボロになった」という声も少なくありません。
冬の路面凍結にも注意
冬場の朝、橋の上や日陰は路面が凍結していることがあります(ブラックアイスバーン)。自転車でこれに乗ると一瞬で転倒し、骨折などの大怪我につながるため、冬の朝は無理をせず公共交通機関を利用する勇気が必要です。
40代女性が気にする髪型や服装の乱れ
働く大人の女性として、職場での「清潔感」や「身だしなみ」は絶対に守りたいラインですよね。しかし、自転車通勤はこの身だしなみ維持にとって、非常に厳しい環境と言わざるを得ません。
ヘルメット着用努力義務化の波紋
道路交通法の改正により、自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されました。安全のためには着用すべきですが、これには「髪型問題」がつきまといます。
ヘルメットをかぶれば、ふんわりセットしたトップはぺちゃんこになり、ヘルメットの跡がくっきりと残ってしまいます。特に湿気の多い日は最悪で、一度潰れた髪はなかなか元に戻りません。
会社にドライヤーやアイロンを使えるパウダールームがあれば良いですが、給湯室やトイレの鏡で急いで直さなければならない環境だと、毎朝のストレスは計り知れません。
服装の制限と「服の寿命」
自転車通勤を始めると、着られる服がかなり制限されます。例えば、以下のような服装はNGあるいは非常に扱いにくいものです。
- ロングスカートやワイドパンツ:チェーンや車輪に巻き込まれる危険性が高く、裾が油で汚れるリスクも。裾バンドで留める手間がかかります。
- タイトスカート:足が開かず、漕ぐのが困難で、無理に漕ぐと縫い目が裂けることも。
- ヒールやパンプス:ペダルを踏み外しやすく危険。スニーカーで通勤して会社で履き替える必要がありますが、荷物が増えます。
また、意外な盲点が「服の傷み(股擦れ)」です。サドルと擦れるお尻の部分や太ももの内側は、生地が薄くなったりテカリが出たりしやすいです。お気に入りの高いスーツやパンツがすぐにダメになってしまうのは、経済的にも痛いデメリットです。
自転車通勤は痩せない?気になる効果
「自転車通勤でジム代わりにして痩せよう!」と意気込んでスタートする方も多いですが、残念ながら「思ったより痩せない」「むしろ太ってしまった」というケースが後を絶ちません。なぜ、運動しているはずなのに痩せないのでしょうか。
消費カロリーの真実
自転車は非常にエネルギー効率の良い乗り物です。同じ距離を移動する場合、ウォーキングやランニングに比べて消費カロリーは少なくて済みます。
体重50kgの女性が、ママチャリで時速15km程度の速さで20分(約5km)運転した場合の消費カロリーは、おおよそ70kcal〜90kcal程度と言われています。これは、おにぎり半分〜1個分にも満たないカロリーです。往復しても200kcalに届くかどうかというレベルです。
「ご褒美食べ」の落とし穴
さらに恐ろしいのが、「今日は自転車で運動したから大丈夫」という安心感から来る食べ過ぎです。
自転車通勤直後は適度な空腹感に襲われます。そこで「運動後のプロテイン」なら良いのですが、ついついランチを大盛りにしてしまったり、帰りにコンビニスイーツを買ってしまったり…。
結果として、消費したカロリー以上に摂取してしまい、プラスマイナスで言えば「プラス」になって太るという現象が起きます。これを防ぐには、自転車通勤を始めたとしても食事量は変えない、という強い意志が必要です。
豆知識:電動アシスト自転車の場合
電動アシスト自転車は、漕ぎ出しや坂道で強力にアシストしてくれるため、身体への負荷はさらに軽くなります。通常の自転車に比べて消費カロリーはさらに低くなるため、「痩せるための運動」として過度な期待はしないほうが賢明です。「楽に移動する手段」と割り切りましょう。
会社に禁止されてる?保険と事故のリスク
「会社には黙って自転車通勤しちゃおうかな…」と考えているなら、それは絶対にやめるべきです。自転車通勤には、個人の問題だけでは済まされない、社会的な責任や法的なリスクが潜んでいます。
通勤手当の不正受給と懲戒リスク
多くの会社では、通勤ルートと手段を申請し、それに基づいた通勤手当が支給されています。
もし、「電車通勤」として申請して6ヶ月定期代を受け取りながら、実際には交通費のかからない自転車で通勤していた場合、その差額を着服したとして「横領」とみなされる可能性があります。
発覚した場合、返金はもちろんのこと、最悪の場合は懲戒処分の対象となり、会社での信用を一瞬で失ってしまいます。「バレないだろう」と思っていても、同僚に見られたり、駐輪しているところを目撃されたりして発覚するケースは非常に多いのです。
労災が下りない可能性
通勤途中に事故に遭った場合、通常であれば「通勤災害(労災)」が適用され、治療費や休業補償が給付されます。
しかし、会社に無届けで自転車通勤をしていた場合や、申請したルートから大きく外れていた場合、「合理的な経路および方法」ではないと判断され、労災が認定されないリスクがあります。
特に、「雨の日は電車、晴れの日は自転車」といった使い分けをする場合も、会社によっては規定で認められていないことがあります。必ず就業規則を確認し、正直に申請することが自分の身を守ることにつながります。
加害者になるリスクと高額賠償
自転車は「車両」です。自分が怪我をするだけでなく、歩行者に怪我をさせてしまう「加害者」になるリスクも常にあります。
実際に、自転車事故で相手に後遺障害を負わせてしまい、数千万円〜1億円近い高額な損害賠償を請求される事例も発生しています。
こうした事態を受け、東京都をはじめとする多くの自治体で「自転車損害賠償責任保険等」への加入が義務化されています。警視庁のデータによると、自転車関連事故の件数は依然として高い水準にあり、自分だけは大丈夫という過信は禁物です。
(出典:警察庁『令和5年における交通事故の発生状況について』)
重要
自転車保険は、専用の保険に入らなくても、自動車保険や火災保険の「個人賠償責任特約」でカバーされている場合があります。重複して加入しないよう、まずはご自身の加入状況を確認してみましょう。
片道の距離の限界と毎日の疲労
週末に趣味で乗るサイクリングと、毎日時間に追われて乗る通勤は全くの別物です。最初は「気持ちいい!」と感じても、疲労はボディブローのように蓄積していきます。
距離と時間の「やめたほうがいい」ライン
一般的に、ママチャリや電動アシスト自転車で無理なく通勤できる距離の限界はどこにあるのでしょうか。多くの自転車通勤者の声を集約すると、以下のような目安が見えてきます。
| 距離(片道) | 所要時間 | 判定・特徴 |
|---|---|---|
| 5km未満 | 約15〜20分 | 推奨エリア。電車よりも早いケースが多く、継続しやすい距離。 |
| 5km〜10km | 約30〜40分 | 壁となる距離。慣れれば快適だが、雨の日や夏場は挫折しやすい。電動自転車推奨。 |
| 10km〜15km | 約45〜60分 | やめたほうがいいライン。往復で2時間近くを消費。毎日続けるには相当な覚悟とスポーツバイクが必要。 |
| 15km以上 | 60分以上 | エキスパート向け。初心者は手を出すべきではない。通勤だけでヘトヘトになる。 |
特に注意したいのが、信号待ちや踏切の時間です。地図アプリで「30分」と出ていても、実際には信号待ちで+10分ほどかかることはザラにあります。ギリギリの時間設定で出発すると、焦りから信号無視などの危険な運転につながりかねません。
業務と生活への影響
片道10km近い距離を毎日漕いでいると、太ももやふくらはぎに疲労が溜まり、なかなか抜けなくなってきます。
その結果、午前中の仕事中に強烈な眠気に襲われたり、集中力が切れてしまったりと、本業のパフォーマンスが低下してしまうことがあります。
また、帰宅後にはもうクタクタで、夕食を作る気力も残っていない…なんてことも。「通勤で体力を使い果たして、生活の質が下がってしまった」となっては本末転倒です。自分の体力と相談し、無理のない範囲で判断することが大切です。
それでも迷うあなたへ。自転車通勤やめたほうがいい?

ここまで、自転車通勤のネガティブな側面を包み隠さずお伝えしてきました。「やっぱりやめようかな…」と思った方もいるかもしれません。
しかし、満員電車のあの息苦しさ、他人と密着するストレスから解放されるというメリットは、何物にも代えがたい魅力であることも事実です。
完全に諦める必要はありません。デメリットを技術や工夫でカバーし、快適に自転車通勤を続けるための「解決策」をご紹介します。
電動アシスト自転車という選択肢
もし、あなたが「体力に自信がない」「汗だくになりたくない」「坂道が多い」という理由で悩んでいるなら、その悩みは「電動アシスト自転車」が7割方解決してくれます。
驚くほどの「楽さ」が継続のカギ
電動アシスト自転車に乗ったことがない方は、ぜひ一度試乗してみてください。漕ぎ出しの軽さは感動的です。重い荷物をカゴに乗せていても、向かい風が吹いていても、後ろから誰かに押してもらっているかのようにスイスイ進みます。
この「楽さ」こそが、通勤を継続するための最大の秘訣です。力を入れて漕ぐ必要がないため、汗をかく量も普通の自転車に比べて格段に少なくなりますし、太ももがパンパンになることもありません。
会社に着いた時点で体力が温存できているので、仕事への影響も最小限に抑えられます。
コストと初期投資の考え方
ネックになるのは価格です。信頼できるメーカーの電動アシスト自転車は、安くても10万円、標準的なモデルで13万円〜16万円程度かかります。
しかし、これを「高い」とだけで切り捨てるのは早計かもしれません。
例えば、6ヶ月の通勤定期代が5万円だとします。1年間で10万円、2年間で20万円です。つまり、もし2年間自転車通勤を続ければ、定期代が浮いた分で電動自転車の元が取れてしまう計算になります。
さらに、休日の買い物や子供の送り迎えなど、通勤以外でも大活躍することを考えれば、決して高い買い物ではないと言えるでしょう。
バッテリーの盗難対策を忘れずに
電動自転車はバッテリーが高価(3〜4万円)なため、バッテリーだけを盗まれる被害が増えています。バッテリー自体にワイヤーロックをかけるなど、二重の防犯対策を心がけましょう。
続けたほうがいい人とやめるべき人の違い
自転車通勤に向いている人と、そうでない人の条件を整理しました。ご自身がどちらに当てはまるかチェックしてみてください。
| やめたほうがいい人(向かない人) | おすすめできる人(向いている人) |
|---|---|
| 片道10km(約45分)以上ある 時間的コストが見合わず、疲労で本業に支障が出る可能性が高い。 |
片道5km〜8km圏内である 電車で行くのと時間が変わらない、あるいはドア・ツー・ドアで早くなるケースが多い。 |
| 会社に着替えスペースがない 汗だくのまま仕事をするのは、衛生面でも周囲へのマナーとしてもNG。 |
満員電車が最大のストレス源 「肉体的な疲れ」よりも「精神的なストレス」を減らしたい人には最適。 |
| 通勤経路の交通事情が悪い 歩道がない、大型トラックが多い、街灯が少なく夜道が暗いなど。 |
電動アシスト自転車を利用できる 疲労と汗の問題を大幅に軽減できるため、継続率が格段に上がる。 |
| 自己管理が苦手で真面目すぎる 雨の日でも「行かなきゃ」と無理をしてしまい、結果的に事故に遭うリスクがある。 |
フレックスタイム制など柔軟な環境 天候や体調に合わせて出社時間を調整できると、無理なく続けられる。 |
40代から始める場合の注意点とは
40代になると、健康診断の結果(メタボ改善など)をきっかけに運動を始めようとする方が増えますが、若い頃と同じ感覚でスタートするのは危険です。
膝や腰への負担を甘く見ない
いきなり毎日自転車通勤を始めると、普段使っていない筋肉や関節に過度な負担がかかります。特にサドルの高さが合っていないと、膝や腰を痛める原因になります。
最初は「週に1回」や「週に2回」からスタートし、体を自転車に慣らしていくことが長く続けるコツです。痛みを感じたらすぐに中断し、無理をしない勇気を持ってください。
徹底した紫外線対策
肌のターンオーバーが遅くなり始める40代にとって、紫外線によるダメージは深刻です。日焼け止めを塗るのはもちろんですが、目から入る紫外線も疲労やシミの原因になります。
UVカット機能付きのサングラスやメガネ、首元を隠すネックカバー、そして飲む日焼け止めなどを併用し、入念すぎるくらいのケアを心がけましょう。
まずは「晴れの日限定」から始めてみる
自転車通勤を「やるか、やめるか」の0か100かで考える必要はありません。最も賢い方法は、「晴れの日限定」というルールにすることです。
天気予報で柔軟に切り替える
「降水確率が30%以上なら迷わず電車」「風速5m以上なら電車」といった自分なりの基準を決めておきましょう。
無理をして雨の日に乗っても、危険ですし辛いだけです。「今日は天気がいいから自転車で行こうかな」くらいの軽いスタンスのほうが、精神的な負担もなく、結果として長く続きます。
駐輪場は「一時利用」から
最初から月極の駐輪場を契約してしまうと、「元を取らなきゃ」というプレッシャーから、雨の日でも無理に乗ろうとしてしまいます。
最初の数ヶ月は、乗った日だけ料金がかかる「一時利用」の駐輪場を利用するのがおすすめです。コストの無駄がなくなり、気楽に続けられます。
ポイント
会社に置いておく「置き靴」「置きジャケット」を用意しておくと、服装の自由度が上がり、荷物も減らせて快適です。
後悔しない!自転車通勤やめたほうがいいかの判断基準
最終的に自転車通勤をやめるべきかどうかの判断は、「メリットがデメリット(リスク・手間)を上回るか」にかかっています。
「満員電車のストレスから解放される喜び」や「風を切って走る爽快感」が、「夏の暑さや雨の日の面倒くささ」よりも勝るなら、工夫して続ける価値は十分にあります。
逆に、毎日の通勤が苦痛で仕事に支障が出ているなら、勇気を持ってやめる(電車通勤に戻す)ことも立派な選択です。
もし迷っているなら、いきなり高い自転車を買うのではなく、まずはシェアサイクルなどを利用して、実際の通勤ルートを一度走ってみることをおすすめします。
自分の体と相談しながら、無理のない範囲で快適な通勤ライフを見つけてくださいね。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。健康上の懸念がある場合は医師に、会社規定や保険については勤務先や保険会社に必ずご確認ください。

