こんにちは。はたらくわ編集部です。
仕事や家事、子育てに追われる毎日の中で、ふと将来の不安を感じて「司法書士」という資格に興味を持つ方は少なくありません。
しかし、いざリサーチを始めると「働きながら合格するのは無理」「合格には3000時間必要」といった厳しい現実に直面し、心が折れそうになっていませんか?
私自身も、仕事と勉強の両立がいかに過酷か、痛いほどよくわかります。特に40代や50代からの挑戦となれば、記憶力の低下や体力の壁を感じることもあるでしょうし、独学で挑むべきか予備校に通うべきか、その期間は何年かかるのかなど、悩みは尽きないものです。
ですが、結論から言えば、働きながらの合格は決して不可能ではありません。正しい戦略と時間の使い方ができれば、忙しい社会人でも十分に勝機はあります。この記事では、合格者のブログや体験記などのリアルな声も参考にしながら、働きながら合格するためのロードマップを具体的に提案します。
- 司法書士試験が社会人にとって「無理」と言われる根本的な理由
- 働きながら合格した人たちが実践している具体的な時間管理術
- 独学のリスクと予備校を活用すべき本当の理由
- 40代や子育て中の主婦でも合格を目指せる現実的な学習プラン
司法書士は働きながらだと無理という不安と実態

多くの人が挑戦を諦めてしまう背景には、圧倒的な勉強量と試験制度の厳しさがあります。まずは、なぜ「無理」と言われるのか、そのハードルを正しく理解することから始めましょう。
働きながら司法書士を独学で合格するのは難しいか
結論から申し上げますと、働きながらの「完全独学」は極めて困難であり、推奨できません。もちろん、独学で合格された方がゼロではありませんが、それは極めて稀なケースです。
その最大の理由は、情報の取捨選択に膨大な時間がかかることにあります。司法書士試験の範囲は非常に広く、民法や会社法、不動産登記法など全11科目にも及びます。市販のテキストだけで学習を進めると、試験に出ない細かい論点まで網羅しようとしてしまい、結果として最も重要な「過去問演習」の時間が削がれてしまうのです。
また、法改正への対応も個人では限界があります。毎年変わる法令や新しい判例を自力でキャッチアップするのは、仕事を持つ社会人にとってあまりに負担が大きすぎます。「お金をかけたくない」という理由で独学を選ぶと、結果的に何年も合格できず、大切な時間を失うことになりかねません。
働きながら合格するまでの期間は何年が目安か
社会人が働きながら合格を目指す場合、一般的には2年から4年程度の期間を目安にするのが現実的です。
専業受験生であれば1年での合格も視野に入りますが、それは毎日10時間以上の勉強時間を確保できる前提の話です。働きながらの場合、平日に確保できる勉強時間はせいぜい3時間程度でしょう。単純計算でも、専業受験生の3倍の日数が必要になる計算です。
- 1年目:基礎講座の受講と主要4科目のインプット完了
- 2年目:マイナー科目の攻略と記述式対策、お試し受験
- 3年目:弱点克服と徹底的な過去問演習で合格を目指す
このように、最初から「数年単位の長期プロジェクト」であると割り切って計画を立てることが、挫折を防ぐポイントになります。短期合格を目指しすぎると、進捗の遅れに焦り、メンタルが崩れてしまう原因になります。
40代や50代から働きながら司法書士を目指す道
「今から勉強しても頭に入らないのでは?」と不安に感じる方も多いですが、実際の合格者データを見ると、平均年齢は40代以上であるケースが多く、決して遅すぎることはありません。
確かに10代や20代に比べれば、単純な暗記力は低下しているかもしれません。しかし、司法書士試験、特に記述式試験においては、社会経験で培った「文章読解力」や「事務処理能力」、そして「忍耐力」が大きな武器になります。仕事で複雑な書類を扱ったり、論理的な説明を求められたりした経験は、そのまま試験対策に活かせるのです。
ただし、老眼によるテキストの読みにくさや、長時間の勉強による腰痛など、身体的な負担は若年層よりも大きくなります。電子書籍を活用して文字を拡大したり、目に優しい照明を使ったりするなど、学習環境への投資は惜しまないようにしましょう。
主婦が子育てと働きながら司法書士に受かる工夫
仕事に加え、家事や育児までこなす主婦の方にとって、勉強時間の確保は至難の業です。しかし、そんなトリプルタスクを抱えながら合格を勝ち取った「ママさん司法書士」も確実に存在します。
彼女たちに共通しているのは、「机に向かわない勉強」の徹底です。料理を作りながら音声講義を聞く、子供が昼寝をしている15分の間に過去問を数問解く、お風呂の中で暗記カードを見るなど、生活のあらゆる隙間を学習の場に変えています。
また、家族の協力も不可欠です。「試験直前の1ヶ月だけは、週末の家事をパートナーに任せる」「夕食はお惣菜を活用する」など、事前に家族と話し合い、協力を取り付けておくことが重要です。完璧な主婦を目指さず、合格までは「手抜き」を許容する勇気も必要でしょう。
合格者ブログや体験記から学ぶ働きながらの時間術
モチベーションが下がった時にぜひ見ていただきたいのが、自分と同じ境遇で合格した人のブログや合格体験記です。そこには、予備校のパンフレットには載っていない「リアルな苦悩」と「泥臭い工夫」が詰まっています。
例えば、「残業続きで勉強できなかった日は、翌日の朝に30分だけ早起きして取り戻した」という話や、「飲み会の誘いは『資格試験勉強中』と公言して全て断った」というエピソードなど、具体的な行動指針が見つかるはずです。成功者のキラキラした結果だけでなく、その裏にある地道なスケジューリングや、孤独との戦い方を知ることで、「自分もできるかもしれない」という勇気が湧いてくるでしょう。
司法書士は働きながらでも無理ではない合格戦略

「無理」という壁を乗り越えるためには、精神論ではなく、物理的に実行可能な戦略が必要です。ここからは、具体的なアクションプランについて解説します。
働きながら司法書士試験に勝つための隙間時間活用
まとまった時間が取れない社会人にとって、最大の武器は「隙間時間」です。1日の中で、何もしていない時間は意外と多く存在します。
| 場面 | 活用方法 | 期待効果 |
|---|---|---|
| 通勤電車 | スマホで過去問アプリ、音声講義 | インプット・アウトプットの反復 |
| 昼休み | テキストの読み込み、記述式の雛形確認 | 集中力の維持、午後の眠気防止 |
| 待ち時間 | 暗記カード、判例のチェック | 知識の定着 |
ポイントは、「隙間時間が発生したら何をするか」をあらかじめ決めておくことです。「時間が空いたから何をしようかな?」と迷う時間がもったいないため、スマホのホーム画面に問題集アプリを配置しておくなど、1秒で勉強を開始できる環境を整えましょう。塵も積もれば山となるの精神で、1日合計3時間を捻出することも不可能ではありません。
働きながらの司法書士学習は朝型シフトが鍵になる
仕事が終わった後の夜は、脳も体も疲弊しており、集中力を維持するのが非常に困難です。そこで強くおすすめしたいのが、「朝型学習」へのシフトです。
出社前の1〜2時間は、誰にも邪魔されず、電話も鳴らない「ゴールデンタイム」です。脳がクリアな状態で学習できるため、夜の2時間よりも朝の1時間の方が学習効率が高いとも言われています。特に、思考力を要する「記述式」の問題や、新しい単元の理解は朝に行い、夜は単純な暗記や復習に充てるなど、時間帯によって学習内容を変えるのが効果的です。
最初は辛いかもしれませんが、一度習慣化してしまえば、残業で夜の勉強時間が確保できなくても「朝に勉強したから大丈夫」という精神的な安定にも繋がります。
予備校を活用して働きながら司法書士の学習を効率化
冒頭でもお伝えしましたが、働きながら合格を目指すなら、「時間をお金で買う」という発想で予備校や通信講座を利用すべきです。
予備校のカリキュラムは、膨大な試験範囲の中から「合格に必要な知識」だけを抽出し、効率よく学べるように設計されています。講師が法改正のポイントを整理してくれたり、分かりにくい論点を噛み砕いて解説してくれたりするため、理解にかかる時間を大幅に短縮できます。
最近では、スマホ完結型で安価な講座や、1講義が15分程度に細分化された社会人向けの講座も増えています。「通学する時間がない」という方でも、自分のライフスタイルに合った講座が見つかるはずです。
働きながら司法書士合格を目指すメンタル維持方法
長期間にわたる受験生活において、最大の敵は「孤独」と「焦り」です。模試の判定が悪かったり、仕事が忙しくて勉強計画が崩れたりすると、「もう無理かもしれない」という思考に陥りがちです。
そんな時は、「完璧主義を捨てる」ことを意識してください。「今日は3時間勉強する予定だったけど、1時間しかできなかった」と自分を責めるのではなく、「激務の中で1時間も勉強した自分は偉い」と褒めてあげるのです。学習計画はあくまで目安であり、修正しながら進めれば問題ありません。
また、SNSで勉強用のアカウントを作り、同じ目標を持つ仲間と励まし合うのも有効です。ただし、他人の進捗状況を見て焦ってしまう場合は、距離を置くことも大切です。自分のペースを守り、淡々と今日やるべきことをこなす。その積み重ねが、必ず合格へと繋がります。
結論として司法書士は働きながらでも無理ではない
ここまで見てきたように、「司法書士は働きながらでは無理」という言葉は、決して真実ではありません。確かに道のりは険しいですが、正しい戦略を持ち、隙間時間を積み重ね、自分に合った学習環境を整えれば、必ず到達できるゴールです。
むしろ、社会人としての経験は、実務家登用試験とも言える司法書士試験において大きなアドバンテージになります。「忙しいから無理」と諦める前に、まずは今の生活の中で削れる時間がないか、見直すことから始めてみませんか?
あなたの挑戦は、将来のキャリアだけでなく、人生そのものを大きく変える可能性を秘めています。まずは資料請求をする、無料の講義動画を見てみるなど、小さな一歩を踏み出してみてください。応援しています!
※記事内で紹介した勉強時間や合格までの期間は一般的な目安です。個人の基礎知識や学習環境により異なります。
※正確な試験情報や受験資格については、必ず法務省の公式サイト等をご確認ください。
※資格取得後の独立開業や副業については、ご自身の判断と責任において行ってください。
